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ロレックス 廃盤予想2023

Posted by 近藤薫 on

1988年に登場したロレックスのキャリバー3100系のムーブメントは、多くの時計メーカーから個性的な自社製ムーブメントが出そろっている現在の性能基準においても尚、第一級の実用精度を誇る名機といえるでしょう。 しかし現代のロングパワーリザーブ化の波の中、キャリバー3100系の48時間というパワーリザーブは、実用上全く問題のないものであるにもかかわらず、他社との比較対象とされることが多くなってきました。 2015年にロレックスは新世代のムーブメント、キャリバー3200系を発表し、クロナジーエスケープメントをはじめとする新技術の導入によって、更なる精度安定性の向上と70時間のパワーリザーブを確立させました。 以来、順次キャリバー3200系への積み替えと共に各モデルの全面刷新が進められていますが、2023年にはどのような展開が待っているのか、注目されています。 廃盤予想 ミルガウス Ref.116400GV ミルガウスのモデルチェンジは今年はあるのか? 2021年の時点で、キャリバー3100系を搭載していたのはミルガウスとそのコスメチェンジ版であったエアキング、そしてチェリーニを残すだけとなっていました。 そして2022年、エアキングが3200系のキャリバー3230を搭載、独自の意匠を与えられて全面刷新を果たしたと共に、チェリーニがムーンフェイズを除いて全て廃盤となりました。 強力なコンペティターであるはずのオメガが、ミル(=1,000)ガウスの15倍にあたる15,000ガウスの強力な磁場に耐えるマスター・コーアクシャルを発売してから2023年で丁度10年目、そろそろロレックス伝統の超耐磁時計、ミルガウスにも動きがあるのではと推測できます。 2021年にロレックスの兄弟ブランドであるチューダーは、突如として初のマスタークロノメーター所得機、ブラックベイ セラミック Ref.79210CNUを発表、オメガ以外で初となるマスタークロノメーターの所得を、ロレックスではなく、チューダーで実現したことは、様々な面において話題を振りまきました。 15,000ガウスの磁場に耐えうる耐磁性能を、何故ミルガウスではなく、復刻時計のコレクションであるブラックベイに初めて搭載したのか? ロレックスはミルガウスがオメガと比較されることを良く思わないからなのか? とするなら、ロレックスはミルガウスにはオメガの超耐磁性能を凌駕する性能を搭載する必要がある、と考えているのではないでしょうか。 キャリバー3100系と共に製造を終了 またはそのうち、ミルガウスはキャリバー3100系と共に製造を終了してしまう可能性は十分に考えられます。 過去に作られたミルガウス、Ref.6541、Ref.1019は共にその特殊なキャラクターからか、生産数は限られていたようであり、また共に長い休眠期間を経て新型が発表された経緯があります。 現行モデルのRef,116400GVについても、突然の生産終了もありうるのではないでしょうか。

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ロレックスがいよいよ正規認定中古制度を開始!

Posted by 近藤薫 on

認定中古制度は正規ディーラーが買取を行い、メンテナンス・調整をした商品を販売するシステムです。車業界では一般的な制度ですが、時計業界ではなかなか導入されることが少なく、現在リシャールミル、フランクミュラー、パネライなど一部のメーカーだけが行なっています。しかし、この度いよいよロレックスが認定中古時計の販売に乗り出したという情報が入ってきました。認定中古が流通すれば、少なからず中古相場にも影響を与えそうです。この記事ではロレックスから公開された認定中古制度についてご紹介していきます。 ロレックス認定中古時計制度の概要 業界内の立ち位置や中古相場の高騰、マーケティングの方向性から、これまでロレックスでは認定中古時計プログラムを適応するのは難しいと言われ続けてきました。しかし、突如ロレックスの公式サイトに認定中古に関するページが登場し、その状況は一変。実現困難と思われてきたロレックス認定中古時計が現実となりました。 ロレックス認定中古時計プログラムが提供されるのはスイス、オーストリア、ドイツ、フランス、デンマーク、イギリスの6カ国。スタート時期は2022年12月初頭となります。全世界一斉スタートではなく、まずは欧州の主要都市から制度が展開されるようです。日本を含むその他の正規店では2023年春頃から順次開始とアナウンスされており、実際に手に取れるのは少し先になると思われます。 また、ロレックス認定中古時計プログラムは現行モデルだけでなくアンティークモデルにも適応されるとのこと。状態が不安視されるヴィンテージ品に正規保証が付くことは、時計ファンからするとありがたいの一言ですね。対象製品は正規販売店での購入より3年以上が経過していることが条件とされています。 ロレックス 正規認定中古は真贋が保証されている ロレックスの正規認定中古には「真贋」が保証されます。近年は減少傾向にありますが、中古ロレックスはまだまだコピー品や状態の悪い個体が流通しており、購入先を間違えると偽物を掴まされる可能性もあります。しかし、正規認定中古であれば真正性が保証されたロレックスを確実に購入することが可能になります。実際ロレックスは「すべてのロレックス製品に適用される品質基準を満たしている個体を保証する」と語っており、間違いなく高品質の中古時計を提供してくれるでしょう ロレックス認定中古時計には真正性と品質を証明する専用のタグや2年の国際保証カード、アフターサービスに関する小冊子、保証マニュアル、専用ポーチが付属します。特に2年保証期間の適応はかなり嬉しいポイントですね。どの程度までポリッシュやクリーニングが行われるかはまだ未知数ですが、新品に近いクオリティの個体が提供されると期待できます。タグや保証書は白を基調に作られた美しいデザインとなっており、場合によってはこちらにも価値が付きそうです。 ロレックス認定中古制度による市場への影響 近年高級時計の人気は右肩上がりとなっており、それに伴い2次流通も大きく拡大しました。それと同時にロレックスやパテックフィリップ、オーデマピゲといった人気ブランドの価値が高騰し、主要モデルは軒並みプレミア価格で販売されることが当たり前となりました。ただ、定価を大きく上回る異常とまで言える相場はメーカーとしては嬉しいこととは言えません。ブランドやモデルの価値を考えると、この状況は健全とは言えないでしょう。ブランドとしての価値を維持するため、偽造品の流通を抑えるため、ロレックスが認定中古制度を定めたことは自然な流れなのかもしれません。相場をコントロールすることは難しくとも、ロレックス自身が「再販価格」を決められることは大きな意味があると思われます。 2023年春頃から認定中古が2次流通市場に登場しますが、それによりロレックスが安く買えることはなさそうです。実際海外で既に販売開始しているロレックス認定中古を確認してみると、日本の中古腕時計市場の相場とほぼ変わらない相場で販売されています。デイトナ、GMTマスター、サブマリーナなど、主要モデルはいずれも中古市場で出回っている価格とほぼ変わりません。この状況を加味すると、ロレックス認定中古が市場に出回っても相場は下がる事はなく、ロレックス認定中古がプレミア価格で推移するだけになる可能性があります。保証書やタグに価値がつけば、それだけ一般中古から上乗せした実勢価格になると考えるべきでしょう。ロレックス認定中古が数多く流通すれば相場は下がりますが、それはブランド価値を下げることになるためロレックスにはメリットがないと思います。買い手としては少し残念ですが、認定中古だからといって2次流通品よりも安く手に入れることは今後も難しそうですね。  

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意外と知られていないサブマリーナーの逆回転防止ベゼル

Posted by 近藤薫 on

以前に友人と話をしていたときのことなのですが、そのときに私が着けていたサブマリーナー(Ref.5513)の話題になったときに、少しベゼルを動かした瞬間「あれ?右回転はできないようになっているんじゃないの」と言われた事がありました。 その友人は時計の愛好家ではないものの、時計は複数所有しているしそれなりに知識はあるはずなのですが、サブマリーナーの回転ベゼルに当初は逆回転防止機能が装備されてなかったことを知らないとの事です。あまりアンティークに興味がなく、現行品を主にコレクトしてる友人なので知らないのは当たり前です。 この回転ベゼルについて、あまりご存じない方のために簡単に説明します。サブマリーナーのようなダイバーズウオッチの場合は、現在は高い防水性能だけでなく他にも満たさなければならない様々な必須項目が工業規格などによって定められています。その項目のひとつに目盛が付いていて、かつ逆回転防止機能がついた回転ベゼルを装備することが定められているのです。 この逆回転とはベゼルが右回転できないようにすることで、ダイバーズウオッチの回転ベゼルは経過時間を測定するために考案されているのです。つまりどれだけ潜っているのか潜水時間(酸素が残りどれだけもつか)を把握するためのものなのです。潜水中にこのベゼルが誤って右回転してしまうと潜り始めた時間が実際よりも後になってしまい。潜水時間が短く表示されてしまう可能性があります。それを防ぐために左にだけ回転できようにしているというわけです。 そして本題だが、回転ベゼルが代名詞でもあるサブマリーナーには、当初からこの逆回転防止機能が付いていたわけではなかったのです。調べるとこれが付いたのは実はサブマリーナー誕生から約26年後の1979年頃に登場し、サファイアクリスタル風防が初めて採用されたサブマリーナーデイト、Ref.16800からだったのです。アンティークのロレックスが好きな人は知っている方も多いと思いますが、もうかれこれ42年も前から逆回転防止機能付きということを思えば、知らないという人の方が多いのにも納得ですね。

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ロレックスがまたも価格改定!値上げによる実勢相場はどうなるの?

Posted by 近藤薫 on

今回のロレックスによる価格改定、実は久しぶりのことというわけではありません。2019年10月1日の消費税増税に伴う改定から数えると、今回で何と5回目の値上げと頻繁に行われてきました。 その間の値上がり幅を調べると、これが結構すごい金額なのです。ではどれほど上がったのかを、この間にモデルチェンジを実施していないデイトナで各改定時の定価を書き出してみると以下の通りです。 2019年10月 130万9000円2020年1月 138万7100円2021年8月 145万7500円2022年1月 160万9300円2022年9月 172万400円 2019年と今回の差は何と41万1400円。デイトナは特に顕著なのかもしれませんがが、それにしてもわずか3年で、しかもモデルチェンジもせずにこの価格差は、こうやってあらためて数字に表すと異常としか言いようがないのがよく分かります。プレミアム価格ばかりに目を奪われがちですが、実際には国内定価自体も恐ろしく上がっているのです。以下は主要モデルの今後の改定後の価格になります。 【GMTマスターII/Ref.126710BLRO】 国内定価118万9100円→127万2700円(その差8万3600円) 【デイトナ/Ref.116500LN】国内定価160万9300円→172万400円(その差11万1100円) 【サブマリーナーデイト/Ref.126610LN】国内定価111万8700円→119万6800円(その差7万8100円) 【サブマリーナーデイト グリーン/Ref.126610LV】国内定価117万7000円 →125万9500円(その差8万2500円) 【ミルガウス/Ref.116400GV】国内定価101万4200円→108万5700円(その差7万1500円) 【ヨットマスターロジウム/Ref.126622】国内定価136万4000円→145万8600円(その差9万4600円) 【ディープシー/Ref.136660】国内定価153万8900円→164万6700円(その差10万7800円) 【エアキング/Ref.126900】国内定価81万6200円→87万2300円(その差5万6100円) 【デイトジャスト/Ref.126200】国内定価80万4100円→86万1300円(5万7200円) 【エクスプローラーII/Ref.226570】国内定価104万9400円→112万2000円(その差7万2600円) 【エクスプローラーI/Ref.124270】国内定価79万3100円→84万7000円(その差5万3900円) 新型コロナウイルスで旅行やイベントでお金を遣わなくなったこと等も関係してか高額品への消費が顕著となり、依然としてロレックス需要は高まり続けています。この購買マインドは「リベンジ消費」などとも称されていますね。 需要は落ち着くどころかむしろ高まっているのに、品不足…市場原理である「需要と供給」の法則に従えば、今後の相場が上がるのは明白です。 これはロレックスのみならず多くの人気ブランド時計に言えることです。しかしながらロレックスがきわめて相場高騰が顕著であることはご存知の通りです。 2022年現在、悔しいことに新型コロナウイルスの影響はまだ続くと言った見方が優勢です。もちろんワクチン開発や感染症対策の周知は進んできていますが、すぐにこの状況が劇的に改善されるわけではありません。 そのため2022年もブランド時計の供給不足および品薄は加速し、結果としてロレックス定価改定のみならず、相場の上昇傾向も続くことが考えられます。現在は相場が下落傾向にあり価格も落ち着いてるので購入の検討を考えるのもありだと思います。    

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インフレが復活・・・日本もついに?

Posted by 近藤薫 on

2022年2月24日、ロシアによるウクライナ侵攻が勃発して以降、円安の流れが止まりません。この円安に物価高が重なって、エネルギーや食料品など、身の回りのさまざまなものが値上がりはじめています。高級時計も例外ではなく、多くのブランドで価格改定が行われており、スイスフランが140台になってしまっては仕方のない事だと思います。 黒田総裁は「円安は日本経済にプラスだ」と言い続けてきましたが、さすがにここへきて口を濁らせています。企業間取引の価格である「国内企業物価指数」は4月に前年同月比10.0%も上昇。1980年以来の2ケタの伸びになり、輸入原材料価格の上昇がまだ消費者物価に転嫁されていないことを示していて、今後もそう簡単には物価上昇、つまりインフレは収まりそうにありません。時計業界もこの影響を受けて更なる価格上昇があると考えられます。 日本銀行が大規模金融緩和の政策を維持するとしているため、金利引き上げに動いている米国との金利差が広がり、さらに円安が進む懸念が出ています。それぞれの国内物価などを勘案した「実質実効為替レート」で見ると、50年ぶりの円安水準に当たる。50年前は1ドル=300円を超えていましたが、今の円はその当時並みに「弱い」と言われてます。1ドル=130円といっても米国がインフレでドル自体の価値が落ちているため、気が付かないうちに、円は価値を失っているのです。輸入物価が急騰している背景には、海外でのドル建て価格の上昇もありますが、円安の影響も大きいと思います。 輸入に依存している品目に関してはデフレの時代が終わった言っても過言ではないでしょう。四半世紀にわたってデフレに慣れてきた日本人にとって、衝撃的な変化とも言えるでしょう。同じものが半年後には値段が上がっている、ということが皆の共通認識になってきたのです。「物価は下がるもの」という前提が一変し、「物価は上がり続ける」というマインドに急速に変わりつつあると考えられます。 高級品市場の一時的なブームの可能性  この物価見通しへの変化が、高級品市場に一時的なブームをもたらす可能性があります。買おうと思っていた高級時計の価格が上昇するのは確実となれば、値上がり前に買っておこうという動きが現れるのは間違いありません。消費税率が5%から8%に上がった時の、猛烈な駆け込み需要を覚えている人も多いと思います。3%分の値上がりを避けるために一気に顧客が殺到、高級宝飾品売り場からめぼしい品物が消える現象が起こりました。今回の円安による価格上昇はおそらく3%では済まないと多くの人たちが感じています。買えるうちに買っておこう、と思う人が増え、都内のブランドショップでは入場制限をして販売してるブランドも出てきています。 今後、海外に出かける機会がさらに増えれば、米国などでの物価上昇を痛感することになるでしょう。そこで円の弱さを実感させられるでしょう。 資産としての高級時計選び このインフレにどう対抗して資産を保全するか。今や、ドル建て資産や、金などの実物資産への投資が大きな流れになっています。円の預貯金の一部を今のうちに価値が下がらない現物に交換しておこうという考え方です。その対象に高級時計も例外になく入るでしょう。国際的に流通するトップブランドの高級時計なら、中古品のリセールバリューも物価上昇と共に上がることが考えられます。すでにそうした価格上昇は始まっており、資産価値に注目するブランド品専門誌の記事も多くなってます。 今回の悪いインフレは消費者全体にとってはマイナスと考えられ、新型コロナ禍で消費が減っていた分、余裕のある人たちの貯蓄は増え、ここにきて消費余力も増しています。今後は格差がますます広がることと思われます。こうしたインフレ対策の一環として、改めて検討して時計購入を検討するのもありなのではないでしょうか。  

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