意外と知らない防水時計とダイバーズウォッチの違いとは?

Posted by 近藤薫 on

腕時計に防水機能を記載するためには、JIS(日本工業規格)またはISO(国際基準化機構)によって定められた基準を満たす必要があります。

防水機能を持つ腕時計は大きく分けると「日常生活防水時計」と「潜水用時計(ダイバーズウォッチ)」があり、防水性の度合いによって分類されています。

JIS基準では日常生活用防水時計と潜水用時計の防水表記の仕方にもルールがあるんです。

ATM(アトム)やBAR(バール)などで表記される日常生活用防水時計を"WaterResistant(ウォーターレジスタンス)、M(メートル)で表記される潜水用時計をDivers(ダイバーズ)と分けて表記されています。

防水表記の違い

防水表記の違いについて

◇防水時計 ATM/BAR◇

●日常生活用防水時計

2~3気圧防水 小雨や汗、手洗い時の水しぶきなどに耐えられるくらいの防水性

●日常生活用強化防水時計

5気圧防水 皿洗いなど水仕事をするときにも使える防水

10~20気圧防水 釣りやボートなど水上のスポーツをするときにも使える防水性

*気圧による防水表示は、あくまでも水にゆっくり沈めた状態で耐えられる気圧になるので、水中で動かしたときの防水耐性ではありません。

◇潜水用防水時計 M◇

●空気潜水防水時計

100~200m防水 表記される深水までの耐圧性と水中での使用に長時間耐えられる防水性

         空気ボンベを使用する潜水に使用する時計

●飽和潜水防水時計

 

200~1000m防水 表記される深水までの耐圧性と水中での使用に長時間耐えられる防水性

飽和潜水ヘリウムガス等の不活性ガスを使用する潜水に使用する時計

EDOX クロノオフショア1 シャークマンⅢ(100気圧/1000m防水)

 

防水時計の注意点

防水時計を使う上で気をつけてほしいポイントをご紹介します。

●プッシュボタンの操作

いくら防水時計といっても、時計内部に水が入ってしまっては意味がありません。

濡れた手や時計が濡れたままの状態、水中でのプッシュボタンの操作は時計内部に水が入ってしまう可能性があるので気をつけましょう。

また、ダイバーズウォッチには「ヘリウムガスエスケープバブル」という飽和潜水の際に、ヘリウムガスを逃がすための機能が付いているモデルがあります。

バブルの操作には自動式と手動式がありますが、手動式の場合は解除したままにすると浸水しやすくなるので、バブルの操作には注意が必要です。

●お風呂での使用

時計を着けたまま、お風呂やサウナに入るという方がいますが、故障の原因になるので外して入るようにしましょう。

シャワーの水圧で故障したり、お湯に触れることで気温差が生じ風防が曇ってしまうことがあります。

水を気にせずにデイリーユースで使用したいならば、最低でも水上スポーツでの使用を想定した日常生活強化防水(10〜20気圧)、安全性にこだわるならばダイバーズウオッチにカテゴライズされている空気潜水時計(100〜200m防水)を選ぶ方がいいと思います。使用方法を正しく学んでこれからのマリンライフを充実させてください。

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